朝、カーテンを開けると
朝蜘蛛
思わず息をのんだ。
けれど次の瞬間、
「朝蜘蛛は幸運の知らせ」
そんな言葉が浮かんで、
少しだけ胸が弾んだ。
一晩で織られた
小さな世界が
窓いっぱいに広がっていた。
光を受けた糸は
見えないものを
そっと映し出すように揺れている。
これは
「守られている」という印だけではなく、
これから私が織っていく世界を
静かに映した鏡だったのかもしれない。
言葉を紡ぎ、
暮らしを紡ぎ、
出会いを紡ぎ、
私は今日も
私だけの一枚を織っていく。
朝の光の中で
その巣は役目を終え、
蜘蛛は風の向こうへ帰っていった。
ありがとう。
朝蜘蛛は、
今日という一日に
「おはよう」と
声をかけてくれた。
私の中に
ひとつの確かさだけを残して。
𓂃𓈒𓏸𓂃𓈒𓏸𓂃𓈒𓏸
朝、窓を開けた瞬間に出会った小さな営み。
驚きは、ほんの数秒で静かな喜びへと変わりました。
暮らしの中には、ときどき言葉より先に、詩が待っている朝があります。
