豊かさは、枝に残っていた

ふと、福山の自分の部屋から窓の外を見た。

そこに柿の木がある。

誰にも取られずに残った実が、
干し柿のように甘く縮み、鈴なりになっている。

その実をめがけて、
鳥たちがふわりとやってくる。

食べて、
また飛んでいく。

しばらくすると、
また別の鳥たちがやってくる。

まるで、
「足りない」という概念を知らないみたいに。

鳥たちは、焦らない。
奪わない。
必要な分だけ、受け取っていく。

そして、また空へ帰る。

自然界って、
「循環前提」で動いている。

その様子を眺めながら、
胸の奥がふっとゆるんだ。

ああ、
安心していいんだ。

私が感じた安心感は、
思考じゃなくて、
身体で受け取った真実なんだと思う。

豊かさは、
どこか遠くにあるものじゃない。

取りに行かなくても、
競わなくても、

枝に残っていた。

時間の中で甘くなり、
ちゃんと実って、

必要な存在が、
必要なときに受け取りに来る。

お金も、食べものも、ご縁も——
本当は、あの柿と同じなのかもしれない。

減ることを怖がらなくていい。

守らなくていい。

私はもう、
流れの中にいる。

窓の向こうで、
鳥がまた一羽、実をついばむ。

それを見ているだけで、
十分、豊かだった。

ながひさ

ながひさ nonPOI|余白家・空の灯台

このブログは、答えを生む場所ではなく、
暮らしと身体を通して現れている「確かにそう」を、
そのまま残すための観測点です。

余白の中に身を置き、
空の灯台のように在りながら、
言葉をそっと置いています。

AIと共創する”空”の中で、
Beautiful Flowな人生を実験中。

様々なビジネスと人生経験を経て、
60代からは”魂の遊び時間”。
「旅するように暮らす 暮らすように旅する」日々。

——
この場所は、観測と対話と記録でできています。

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