「これがいい」と感じる理由は、うまく言えないことが多い。
でも、その感覚に従ったとき、
なぜか、物事は静かに整いはじめる。
あとから振り返ると、ちゃんと理由は見つかる。
でもその瞬間には、ただ「いい感じ」があるだけ。
—
「考えない方が正解」
そんな言葉は、少し乱暴に聞こえるかもしれない。
けれどそれは、思考をやめるという意味ではない。
むしろ逆で、
余計な比較や不安、正しさへのこだわりが静まったときにだけ、
本来の感覚が浮かび上がってくる。
それが、直感。
直感は、強く主張しない。
でも、確かにわかる。
ふっと軽くなる。
ほんの少し、内側がひらく。
理由はないのに、「こっち」と感じる。
そのあとで、思考が静かに追いついてきて、こう言う。
「ああ、これでよかったんだ」と。
—
「これでいい」と「これがいい」は、似ているようで違う。
「これでいい」は、どこかで折り合いをつけている。
少しだけ、自分を小さくしている。
「これがいい」は、理由がなくても選んでいる。
小さくても、確かにひらいている。
その違いは外からは見えない。
でも、自分の内側でははっきりとわかる。
—
たとえば、カフェを選ぶとき。
なんとなく落ち着く方へ入る。
帰り道。
少し遠回りでも、気持ちのいい道を選ぶ。
誰かにかける言葉。
正しさよりも、やわらかく届く方を選ぶ。
そんな小さな選択の積み重ねが、
気づけば、ひとつの流れをつくっていく。
—
これからの時代は、もっとシンプルになっていく。
無理に何かになろうとしなくてもいい。
役割を探しに行かなくてもいい。
好きなことと、自然ににじみ出るもの。
それが、そのまま役割になっていく。
説明しなくてもいい。
証明しなくてもいい。
ただ、「これがいい」と感じた方へ進む。
それだけで、必要なものはあとからついてくる。
—
正しさは、あとから説明できる。
でも、「いい感じ」は、その瞬間にしかわからない。
だからこそ、その感覚を少しだけ信じてみる。
理由のない「これがいい」が、
静かに、すべてを連れてくる。

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