琵琶湖という“水平の場所”

日本には、場所ごとに
まるで違う呼吸があります。

山の呼吸。
海の呼吸。
そして、湖の呼吸。

その中でも
琵琶湖は、少し特別な場所だと感じています。

日本最大の淡水湖。
その水の下には、何百万年という
地質の記憶が静かに眠っています。

この場所に立つと、
エネルギーは上へ向かうというより、
横へ、横へと広がっていく。

包容。
水平。
循環。
記憶。

そんな言葉が
自然と浮かんできます。

溶けていく時間

琵琶湖の水は、
何かを削ぎ落とすというよりも、

そっと溶かしていく。

正そうとしなくてもいい。
整えようとしなくてもいい。

ただそのまま、
水面に映してくれます。

人はときどき、
自分を変えようと頑張りすぎる。

けれどこの湖は、
そういう力みを静かにほどいていきます。

まるで、

胸の奥を、静かに撫でる水面。

そんな感覚。

時間さえも、
ゆっくり溶けていきます。

琵琶湖と伊勢の違い

昨年、私は伊勢にしばらく滞在していました。

同じ日本でも、
場所のエネルギーは本当に違います。

とてもシンプルに言うと、
こんな感じかもしれません。

伊勢 琵琶湖
垂直 水平
清める 包む
再起動 熟成
中心へ 全体へ
意志を立てる 意志を溶かす

伊勢は、
「決める場所」。

背筋がすっと伸びて、
自分の中心に立つ感じがありました。

一方、琵琶湖は
「遊ぶ場所」。

肩の力が抜けて、
世界がゆるやかに広がっていきます。

どちらが良いという話ではありません。

呼吸で言えば、

吸うのが伊勢。
吐くのが琵琶湖。

そんなリズム。

今の私に流れているもの

「暮らすように旅する。
暮らすように世界を感じる。」

ここ数年、
私のテーマはずっとここにあります。

そしてもう一つの問い。

どこまで自由になれるだろう。

何かになろうとする時間は、
もう十分味わってきました。

これからは、
どこまで自然体でいられるか。

どこまで
そのままの自分で遊べるか。

そんな時間を
静かに生きてみたいと思っています。

だから今の私には、
きっと琵琶湖の方が合っている。

意志を立てるよりも、
意志を溶かす。

頑張るよりも、
ただ在る。

湖は、
そういう在り方を
静かに思い出させてくれます。

明後日、琵琶湖へ

明後日から、
私は琵琶湖へ向かいます。

観光ではなく、
暮らすような時間。

おてつ旅という形で、
湖のそばに少し滞在します。

何が起きるかは、
正直わかりません。

でもきっと、
何かを得るというより、

何かが静かに溶けていく。

そんな時間になる気がしています。

湖はいつも、
急ぎません。

だから私も、
急がずに行こうと思います。

水面を見ながら、
ただ呼吸をするみたいに。

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