美しく老いる、ではなく、美しく“深まる”という選択

エッセイ 〜波のまにまに〜

60代になって、ふと、こんな言葉が浮かびました。

「もう、“何かにならなくちゃ”は、終わりにしよう」

若い頃は、たくさんの「なりたい私」がありました。

愛される女性でいたい、
仕事で評価されたい、
母として強くありたい。

でも今、60代を迎えて思うのです。

これからは、“なにか”になろうとするのではなく、“今の自分”をどこまで自由に、豊かに、深く生きられるか。

そんな“魂の遊び”のような時間を、生きていきたい。


「美しく老いる」じゃなくて、「美しく深まる」っていいと思いませんか?

「美しく年を重ねたい」
そんな言葉もよく聞きますし、
かつての私もそう思っていました。

でも最近、
「老いる」ではなく、「深まる」ということの方が真実ではないのか?
と感じています。

しわも、白髪も、ゆるんだ肌も。
それらは“衰え”ではなく、“物語”

積み重ねてきた時間の記憶であり、成熟の証。

年齢を重ねるごとに、人は「色褪せていく」のではなく、
「味わいが増す」存在になっていきます。

だから、「深まる」なんです。

変化を受け入れて、自分らしく生きてきた

私の20代、30代は、
いつもその時々のパートナーがいて、
「愛されている」という感覚が、ごく自然にありました。

けれど40代で未婚出産。
生活は一変し、母として、そして自立したひとりの女性としての道が始まりました。

子育てに奮闘しながら、在宅でネットショップとライター業。
“稼ぐ”ことに必死な日々。

でもその根底にはいつも、
「自分らしく働きたい」
「自由でいたい」

という想いがありました。

50代に入り、息子が海外へ羽ばたいてから、
私自身もまた新しい扉を開きました。

ファンドの海外法人を立ち上げ、
ライターにも復帰。
ライターとトレーダー、二足の草鞋の毎日へ。

「シンプル・ナチュラル・自由」
そんな軸を持って、年齢に縛られず、軽やかに生きていく。
それが今の私のスタイルです。

振り返れば、どの時代にも愛と情熱がありました。
一度も“自分をあきらめる”ことはなかった。

人生で大切なのは、
「何を持っているか」より、「どう在るか」。

それを、今は心から実感しています。

篠田桃紅さんの言葉が、60代の私の背中を押した

最近、ふと出会ったのが、
106歳で亡くなられた書道家・篠田桃紅さんの言葉でした。

「私は、人生を、遊んできました」
「人は、自由であることにもっと責任を持っていい」
「歳をとることは、可能性を失うことではない。生きていれば、どこまでも深くなる。」
「私は“枯れる”という言葉を使いたくない。“成熟”という言葉を使いたいの。」
「生きているかぎり、人はずっと“途中”なのよ。」

そのひとつひとつが、
これからの人生をどう生きていくかを、深く問いかけてきました。

“老いる”のではなく、“深まる”。“完成”ではなく、“まだ途中”。

人生って、「頑張る」ためじゃなくて、
「遊ぶ」ためにあるのかもしれない。
努力ではなく、“味わう”こと。

役割ではなく、“本当の私”を生きること。

60代からの時間は、まさにそのためにあるのだと、
この言葉たちが教えてくれました。

今までになく自由に、
今までになく自分らしく、
“遊ぶように生きる”時間を、心から楽しんでいきたい。

むしろ、そう生きなければ、もったいない――
そんなふうにさえ思うのです。

60代からの人生は、すばらしい

「もう年だから」
そう言う人がいます。

でも、
60代は終わりではなく、始まり。

これまでに培った経験、
出会ってきた人、
愛してきた時間。

それらがすべて、
“深み”という名の美しさになって、
あなたの中にもある。

そしてこれからは、
「どれだけ素の自分を表現できるか」
「どこまで愛と美に遊べるか」

そんな問いを持って生きていける時間です。

変化の予感に、そっと手を伸ばして

もし今、
「これからの人生、何か変えたい」
「もっと自由に、私らしく生きてみたい」
そう感じているなら。

それはきっと、魂からの合図
しかも、変化はもう始まっている。

遅すぎるなんて、ない。
むしろ60代からだからこそ、
しがらみや期待や恐れを少し手放して、
「ほんとうの私」に還ることができる。

いつも、自分にそう声をかけています。

最後に〜あなたも“深まる”選択をしてみませんか?

この記事を読んでくださったあなたが、
60代以降の、少しアバンギャルドな、でも静かに情熱を灯している女性であれば──

どうか思い出してください。

「人生は、自分次第で思い通りに」

そんな自由が、あなたの中にまだ眠っています。

「美しく老いる」のではなく、
「美しく深まる」人生を、共に歩んでいけたら。

それぞれが、そんな時間を自分に贈れますように。
心から、エールを込めて。

コメント

タイトルとURLをコピーしました