デジタルデトックスの週末 〜つながらない時間に、つながる何か 〜

「静けさの中で、自分を見つける」

そんな目的で、私は時々デジタルデトックスをしています。

つまり、スマホの電源を入れない日をあえて作る。

先週末はその日でした。

長年、フリーランスでビジネスをしてきたので、何かをしていないと落ち着かない。
その感覚が、もうすっかり日常の一部になっていました。

朝起きた瞬間から、何か「意味のあること」を探し始める。

スマホでニュースを流し読みしながら、同時に予定を確認し、
気づけばLINEやSNSで誰かの投稿に反応している。

何かを成し遂げているわけでもないのに、手が止まると不安になる。

「こんなことをしていて、意味があるんだろうか?」
そう思うくせに、何もしていない時間が落ち着かない。

ぼんやりすることを無駄に感じてしまう。

家にいるとダラッしたり、一日中ゴロゴロしてるという人を、
口にこそ出さないけれど、
なんて人生を無駄に生きてるんだろうと、いつも批判の目で見ていました。

そんな日々の中、年齢やキャリアを重ねるにつれてふと気づきました。

いつのまにか「落ち着く」ために、外側にばかり何かを求めていることに。

情報も、刺激も、つながりも、
全部スマホの画面の中にあるという気にさせられていたのでは。

でも、
本当は逆なのかもしれない。

「意味のあること」って、もっと静かなところにあるんのではないか。

立ち止まること、何もしないことの中にこそ、いまの自分にとって必要な時間があるんじゃないか。

そう思って、私はデジタルデトックスを始めることにしました。

スマホの電源を切って、デスクの引き出しにしまう。

最初の頃は落ち着かなくて、中毒症状のようにそわそわしたり、不安な気持ちに襲われました。

でもとにかく、何もない感じの何もなさに耐えよう!
そう決めて、耐える時間を繰り返してるうちに、
その不安が、ほんの少しずつ和らいでいくのを感じました。

聞こえてきたのは、
外を通り過ぎる風の音、木々のざわめき。
ページをめくる紙の感触。
自分の呼吸や、身体の細胞の命の感じ。

そこには、「意味」なんて言葉では測れない豊かさがありました。

いま、私は「何もしない時間」と少しずつ仲良くなっています。

デジタルデトックスを不定期でも続けていくうちに、少しずつ心の中に静けさが戻ってきました。

その静けさの中で、いつからかも思い出せないくらいずっと前から探していた「自分の本当の声」が、ふと聞こえてくる瞬間があります。

以前だったら、それを書きとめたり、分析しようとしたり、意味を探したりと、また思考が忙しく働いてたのですが、

いまは、
無理に言葉にしなくてもいいって思える。
ただ耳を澄ませるだけで、どこか懐かしい感じがして、ただ嬉しくて。

そんな空白の時間をもつことが、密かな楽しみとなっています。

そして、その自分になってからの方が、いろんなことが上手く流れていっていることに、ふと気づいたのです。

エンジェル/ながひさ

エンジェル/ながひさ

「お金=生き方=愛」を巡らせるWeb5ナビゲーター(awabotaスタッフ)
自然食品店経営 → 未婚で出産 → Webショップ → ライター → カウンセラー → ファンド会社CEOと、様々なビジネスを経て、理想の世界観のWeb5に辿り着きました。
60代からは”魂の遊び時間”
「旅するように暮らす 暮らすように旅する」自由な人生へ向かってます🌱

エッセイ 〜波のまにまに〜
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